言葉は花束に乗って

「今日はサンジの誕生日なんだから、じっとしてなきゃ駄目だよ!!」

朝起きて朝ごはんの用意をしているとチョッパーに椅子に座らされた。

「へ?へ?」





朝一番のチョッパーの言葉から本当に働くことは許されず、今日到着予定だった島に着いた。

買出しくらいは許されるだろうと財布を持つと早々にナミさんに止められる。

「サンジ君、駄目よ。働いちゃ。買出しはいいから。散歩でもしてきたら?」

「ナミすわんvvいいよ、買出しくらいvv」

「ダーメ。」

ダーメって・・・。

ナミさんに反抗できず、俺は大人しく船を下りた。

が、

暇なことこの上ない。

結局、何をするわけでもなく夕方に。

「そろそろ戻るか。」





船のロープをつたって船の上に上がると

パーン!!

目の前を覆うほどの紙ふぶき。

「サンジ!おめでとう!!」

「ふふっ。おめでう、コックさん。」

「サンジの誕生日会だ!!」

それから、俺の誕生日会、いわゆる宴が始まった。

ナミさん、ロビンちゃん、チョッパーが腕を揮って作ってくれた料理はうまくって

みんなで酒を飲みあった。

ゾロが酒を注いでくれるから余計に酒が進む。

いい気分になっていると、チョッパーがモジモジしながら寄ってきた。

「?どした?チョッパー。」

「これ、プレゼント。」

「プレゼント!?うわー・・・ありがとな、チョッパー。」

チョッパーからのプレゼントは

きれいなきれいな花冠。

「あ、そうそう。私からも。」

ナミさんから、青色のリボンがかかった箱を差し出される。

「あ、俺もー。」

「俺からもあるぞー。」

「はい、コックさん。」

「ありがと、うれしい!!」

マジでうれしい。

仲間に祝ってもらえて。

でも、

ゾロは何もくれねーのかな。

まぁ、しょうがねーか。

そういうこと無関心なやつだもんな。

ま、一緒にいられるだけでうれしいし・・・///

本人にはいわねーけど。

「ゾロ!あげなさいよ!」

ナミさんが叫んでる。

叫んでるナミさんも素敵だ〜vvv

じゃなくて。

ゾロが俺の前まで来て

「ん。」

視界がピンクで覆われた。

「!?」

慌ててとると、目の前には大きな花束。

「あ。」

ゾロからのプレゼント!?

ゾロの方を見るとそそくさと船尾に行っちまった。

それにしても綺麗な花だ。

ピンク色で、少しカサカサしたような感じの花びら。

「あら、ローダンセ。」

ナミさんが花束を覗いてくる。

「ローダンセ?」

「そう、この花。」

へぇ・・・

ローダンセ。

「ねぇ、サンジ君。ローダンセの花言葉知ってる?」

花束を見ているとナミさんが聞いてきた。

「花言葉?しらないなー。」

「ローダンセの花言葉はね、『永遠の愛』。」

「え!?」

顔が急に熱くなってくる。

永遠の愛って・・・。

「ふふふー。たぶんそう言うことじゃない?本人に聞いてくれば?」

ナミさんに冷やかされながら、本人に花の意味を確認すべく俺は船尾に向かった。

ゾロが答えてくれますように。





その後、ゾロが花の意味を答えてくれたかは俺だけの秘密。



えんど。